キャバリアは大変?【要注意】これでお利口!後悔しない飼い方とは?

キャバリアの性格は悪い?歴史と性格

外交的なトイ・ドッグであるキャバリア・キング・チャールズ・スパニエル。

優雅で気立ての良い穏やかな家庭犬です。

キャバリアは大変と言われることがありますがそれはいったいなぜなのでしょうか?

その理由を解明するためにも、まずはキャバリアの歴史を見て、どのような経緯でどのように活躍していたのかを見ていきましょう。

MEMO

キャバリアについて書かせていただいた記事に表現上行き届かない点があり、コメントでご指摘をいただきました。
ありがとうございます。
今回、誤解のないよう、記事を全面的に修正した内容にいたしました。

キャバリアの歴史

キャバリアのルーツは、「キング・チャールズ・スパニエル」です。

「キング・チャールズ・スパニエル」の時点で、実猟用のスパニエルをコンパニオン及び愛玩犬に改良されました。(スパニエルはもともと鳥猟犬です。)

キング・チャールズ・スパニエルは口吻が短いですが、改良前の口吻が長い犬の姿に戻そうと改良されたのがキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルです。

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルはイギリスで1945年には犬種として固定されました。

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルとキング・チャールズ・スパニエルの違いについてはちょっとわかりにくいので、この記事の最後にちょっと詳しくご紹介しています。

ここでは、キャバリアは愛玩犬だけど祖先は鳥猟犬であるということをお伝えしておきたいと思います。

キャバリアの性格は悪いの?

どうやらキャバリアの性格が悪いの?という疑問をお持ちの方が一定数いらっしゃるようですが、犬種としてのキャバリアは決して性格が悪いとは言えない性格をしています。

歴史の部分で祖先は鳥猟犬とご紹介しましたが、スパニエルが手伝っていた猟は、飛び立った鳥を主人に撃たせるよう立ち回るタイプのものです。

ですから、主人の指示を忠実に実行する必要があり、さらに猟を成功させるための洞察力に優れ、賢く利口に立ち回り、チームワークでプレイすることも上手にこなしていました。

愛玩犬として改良されたキャバリアですが、スパニエルの良い所がしっかり受け継がれているんですね。

キャバリアの性格は、陽気で活発です。

気立てが良くて、怖いもの知らずな一面もありますが、快活で優雅で人なつっこい、とても優しい犬です。

遊びが大好きで外交的ですし、賢くとても利口、訓練性能も高いのでとてもトレーニングしやすいです。

子どもやほかのペットとも、問題なくやっていけるオールマイティなワンちゃん。

キャバリアの凄いところは、見知らぬ人にも好奇心いっぱいに近寄って友好的に接します。

そして、次にあった時にもちゃんと覚えているのだとか。

本当に性格上は全く手のかからないまさにトイ・ドッグと言った感じで、家庭犬向きの特質を大変良く備えた犬種です。

人が大好き、他の動物にも友好的、攻撃性も低く協調性がある性格ですから、キャバリアの犬種としての性格を普通に伸ばしてあげられたら性格悪いどころかとてつもなく良い性格と言えます。

オスとメスでの性格の違いもとびぬけて違うわけでもなく、オスのほうが好奇心が旺盛で活発ですがとても甘えん坊で、メスのほうがおっとりしていて優しいですがマイペースな部分があるという程度です。

メスのほうが、のんびり過ごす「一人で過ごす時間が欲しいタイプ」の子が多い傾向にあるようです。

他の犬種ですと、オスは縄張り意識が強くて攻撃的ということが少なくありませんが、キャバリアはオスでも攻撃的ではなく友好的ですから、本当に愛玩犬として理想的な犬種です。

どうしてキャバリアは性格が悪い?という疑問を持たれてしまったのかわかりませんが、もう一つ「キャバリアは大変?」という疑問もあるようです。

次はキャバリアは飼育するのに大変だと思うようなことがある犬なのか?についてご紹介していきたいと思います。

キャバリアを飼育するのは大変なの?

これだけ家庭犬として理想的な性格を持っているキャバリアですが、飼育するのが大変なのか?という疑問に対しては「そんなことは無い」と言えない部分があります。

キャバリアが大変な点
  • 遺伝的に心疾患の多い犬種
  • 番犬には不向き
  • お留守番に不向き
  • 適切な時間を確保

遺伝的に心疾患の多い犬種

後ほどキャバリアがかかりやすい病気のところで詳しくご紹介しますが、キャバリアは心臓病になる可能性が高めの犬種です。

もちろん病気になっている愛犬への飼い主さんの心労やきめ細かいケアなども「大変」だと思いますが、金銭的にも余裕がないと厳しいのではないかと思います。

シニアになるころに心臓病にかかるリスクが高まりますが、心臓病になると治療費がのしかかります。

心臓病の症状の状態などで治療費は変わってきますが、薬代だけで大体一カ月に2万円くらいかかるとみておいたほうが良いでしょう。

心臓病に加えて他の疾患もダブルで発症してしまうことも考えられます。

そうなるとさらに愛犬の医療費はかかってきますので、金銭面の負担も大きくなります。

そしてもう一つ上げておくと、やはり心臓病にかかりやすい犬種ということで短命になる可能性も他の犬より高いことをお知らせしておかなければなりません。

もちろん、定期的な健康診断や早めの治療などで寿命を全うするキャバリアはたくさんいます。

しかし、運悪く症状が重くなってしまい短命になった場合、性格もよく飼い主さん大好きなキャバリアですので、飼い主さんもこよなく愛するであろうキャバリアを早く失ってしまった飼い主さんの精神的ダメージも心配されます。

キャバリア以外でも犬を飼うにあたって病気になったら同じように大変ですから、キャバリアだけが大変というわけではありませんが、「心臓病になる可能性が高い犬種」という点でキャバリアはそのリスクが高いと言えます。

病気に対する不安や金銭的な負担、様々なケアや看病、そしてペットロスなどが、キャバリアを飼育するのは大変と言われる大きな一因になっていると思われます。

番犬には不向き

キャバリアの歴史から考えても、もとの祖先は鳥猟犬ですが、キャバリアの前のキング・チャールズ・スパニエルのときから愛玩犬として改良されている犬種です。

ですから飼い主さんのことも大好きですが、キャバリアは「人」そのものに友好的に接する人間大好きな犬種です。

そして、犬の「縄張り意識」というのが極めて低いんですね。

家の中に不審者が入ってきたとしても警戒することなく友好的に接してしまう可能性が高いので番犬には向いていません。

お留守番に不向き

人間が大好きなキャバリアは寂しがり屋さんです。

飼い主さんといつも一緒にいたいキャバリアは、一人で長時間のお留守番をするには不向きな犬種となっています。

特にオスは甘えん坊なので寂しがる度合いが強いです。

メスでも一人の時間が欲しいと思う反面一人ぼっちにされたいわけではなく、飼い主さんがそばにいる状態で自分の時間が持ちたいと思う程度です。

寂しいと泣き続ける(吠え続ける)ことにも繋がり、キャバリアの精神面でも大きなストレスがかかります。

訓練性能は高いのでお留守番の訓練をすれば短時間なら待つこともできますが、基本的に人と一緒にいたいと思う部分が強いので、お留守番には不向きと言えます。

適切な時間の確保

ここまでご紹介してきてお分かりいただけるように、人間が大好きなキャバリアは飼い主さんからの愛情を欲することが強い傾向にあります。

どんな犬も飼い主さんからの愛情は欲していますが、猟犬や牧羊犬などは「人間の役に立つ」という仕事をこなすことでも満足感が得られます。

そして「指示を待つ」ということも仕事の一つだったので、飼い主さんからのお呼びがかからない時は待機をすることができるんですね。

その点、人に愛されることが仕事である愛玩犬は飼い主さんからの愛情が感じられないと、それだけでストレスを感じてしまう傾向が強いです。

キャバリアは愛玩犬であることと人間が大好きな点からみても、愛情不足はストレスになります。

ストレスが溜まってしまうと心の病気になり、問題行動の原因になるので注意が必要です。

それならずっとキャバリアと一緒にいてべったりしていることが正しいのかというと、それも違います。

甘やかしすぎたり、ずっとべったり一緒にいることも「分離不安」という心の病気になる可能性を高めてしまいます。

放置もせず、べったりしすぎない適切な時間を確保し、愛犬は家族ですが犬が安心できる飼い主との関係(信頼関係)を築くことが重要です。

キャバリアをお利口にするポイント

キャバリアは訓練されることが嫌いな犬種ではありません。

賢いこともあり、訓練すれば覚えられる訓練性能は高い犬種ですので、コミュニケーションの一つに訓練を入れることもおすすめです。

しつけの訓練というと子犬の時にやるものと思われがちですが、成犬になってからも繰り返し訓練をすることは有効です。

キャバリアにとって「すでにできる訓練」を行うことで成功体験が積み上げられ、さらに飼い主さんに褒めてもらえるのでさらに訓練が定着します。

「待て」「フセ」の訓練は、犬が興奮してしまったときに早く落ち着かせる効果のある訓練ですし、名前を呼ぶことで呼び寄せる「呼び戻し」はいつでもできることが望ましいです。

くわえているおもちゃなどを自分から離せるように「離せ」もすぐにできるようにしておきたいものです。

こういった愛犬の安全を守るためにも必要な訓練というのは、家の中でも外でもいつでもできるようにしておいたほうが良いものですので、遊び感覚で継続して行い、しっかりと褒めてあげてください。

そして、お散歩に連れて行く以外に「犬と遊ぶ時間」というのを毎日確保して、愛犬が好きなおもちゃを使って遊ぶようにしましょう。

この時、テレビを見ながらとかスマホを見ながらといった「ながら遊び」ですと、愛犬の満足度が一気に下がってしまいます。

時間がない時は10分でも良いので、愛犬だけに向き合って楽しく遊ぶ時間を作るようにすると、精神的にも落ち着き、飼い主さんを心から信頼できるようになるのでポイントとして押さえておいていただければと思います。

キャバリアがかかりやすい病気

キャバリアがかかりやすい病気
  • 僧帽弁閉鎖不全症
  • 外耳炎
  • 皮膚炎
  • 膝蓋骨脱臼

先ほどからお伝えしている通り、キャバリアは10歳をこえる頃から、高い確率で心臓の病気にかかると言われています。

飼い主さんにわかりやすい症状としては、「エッエッ」という感じの詰まるようなセキが目立ってきます。

毛づやも悪くなってきます。

そして、疲れやすくなって運動量が減ったり、散歩に行きたがらなくなったりもするんですね。

そのような症状に気がついたら、なるべく早めに獣医師に相談をするようにしてください。※このほかにもいつもと違うと感じることがあったらすぐに動物病院に連れて行ってください。

心臓の病気になっても多くは薬による治療でかなり楽になります。

中には、投薬治療を必要としないケースもあるようです。

心臓病そのものを恐れのではなくて、早めに医師に相談して、適切な対処をしていくことが大事です!

心臓病と診断されたとしても、それなりに普通の暮らしを続けることもできますし、そのあともかなり長生きしたりもするので、適切な対処をすることを心がけましょう。

外耳炎というのは耳垢などが刺激になって外耳道の皮膚に炎症が起きる最も一般的な耳のトラブルです。

キャバリアをはじめとする垂れ耳の犬種には発症しやすいのが外耳炎ですが慢性化したり再発しやすい病気です。

定期的に掃除をして耳の中を清潔に保つようにしてください。

外耳炎を予防しようとしてあまり頻繁に掃除をすることも、耳を傷つけて炎症を招いてしまうので神経質にならないようにしましょう。

犬の皮膚は非常に薄くてデリケートです。

外耳炎もそうですが体の方も厚い被毛に覆われているため細菌の繁殖による皮膚トラブル(皮膚炎)は犬に起こりやすい疾患の一つです。※キャバリアに限らずアレルギーによる皮膚炎も増えています、

キャバリアの場合は運動量が減った時(心臓病などに関連)に栄養の偏りなどから皮膚疾患を発症するケースもあります。

膝蓋骨脱臼は小型犬がなりやすくて有名ですが、キャバリアも小型犬なので膝蓋骨脱臼には要注意です。

膝蓋骨というのは膝の皿の部分ですが、滑りやすい床の上を走ったり高い所から飛び降りた時のタイミングが悪かったりすることなどで脱臼してしまいます。

小型犬はもともと骨が細いことが多いので、関節に負担をかけることによって膝蓋骨脱臼がしやすいです。

フローリングが滑らないような工夫を取り入れて環境を作ってあげるようにしてください。

キャバリアは特にシニア期に従って病気のリスクが上がっていきます。

大型犬は7歳、小型犬は10歳からシニア期に入ると言われていますが、キャバリアは若いころから健康管理を注意深く行い、定期的な検診を受けることをお勧めします。

信頼できる行きつけの獣医さんを作っておくことで、シニア期前から愛犬の健康状態の共有ができ、小さな変化を見落とすことなく早期治療を行えるメリットがあります。

キャバリアの寿命を延ばすためにもかかりやすい病気に注意していきましょう。

キャバリアの後悔しない飼い方

キャバリアの後悔しない飼い方としてあげる項目の筆頭は、先ほどご紹介した定期健診・健康管理になりますが、その他にも運動量などの目安を参考にしてください。

体高 31~33CM
体重 5.4~8kg
価格 15~25万円
原産国 イギリス
運動量 20分×2回

状況判断が良い⇒☆☆☆

社会性・協調性がある⇒☆☆☆☆

健康管理がしやすい⇒☆☆

訓練されるのが好き⇒☆☆☆

友好的⇒☆☆☆☆

キャバリアの運動量は特別多いわけではありません。

中にはお散歩があまり好きではない子もいるようですが、心臓に不安があるのでなければ外の刺激は必要ですので、できるだけ楽しく歩けるように心がけましょう。

美しい光沢のある被毛は、柔らかくしなやかで、軽くウェーブがかかっています。

毎日のブラッシングによって輝きを増していくので、まめなケアを心がけてあげてください。

長さ的には長毛といえるんですが、特に毛のトラブルが多いというタイプでもありません。

優しく穏やかで社交的な性格のキャバリアは初心者さんに向いている犬種です。

とても付き合いやすく、こどもからお年寄りまで幅広い人のいいパートナーになれるはずですし、こどもに対する攻撃性も高くないので飼いやすい家庭犬です。

なるべく人と一緒にいたほうが、飼い主との密接な交流を感じますし愛情深い犬に成長します。

時間とお金に余裕があり、ゆっくり犬と楽しめる人が向いています。

それほど多くの体力を使う犬種じゃないので、ある程度年齢の高い夫婦や自宅にいる時間が長ければ(お留守番をさせる環境でなければ)一人暮らしでも飼えるでしょう。

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルとキング・チャールズ・スパニエルの違いは?

「キャバリア」がついているかついていないか。

という名前の違いから、ちょっとわかりにくいのが、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルとキング・チャールズ・スパニエルです。

キャバリアと別個に扱われるようになったのは20世紀になってからです。

といっても、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルとキング・チャールズ・スパニエルには容姿に大きな違いがあります

まず有名になったのはキング・チャールズ・スパニエルで

ピーラム・スパニエルというスパニエル犬種のマズルを狆などとの交配によってつぶし、更にサイズを小型化させたものが本種である。最盛期には貴婦人同士の会話に同席したり、王室の公務の手伝いなども行っていた。~Wikipediaより~

このように、キャバリアよりも小型で、鼻が短い犬種(短吻種)だったためいびきがうるさいなどの理由もあって、人気が低下していってしまいます。
(このほかに過度な改良による健康被害もあったようです)

このあと、愛好家から健康を取り戻してあげたいという理由のほかに、鼻が高いハンサムな顔
などが求められたため、ピーラムの姿が復元されています。

このスパニエルには、こんなお話があります。

議会嫌いの王様チャールズ一世は、この犬は王の議会に参与できる唯一のメンバーと定めたり、チャールズ二世は国民より愛犬のことに心を砕くことが多かったそうです。

ちょっとわかりにくいキングチャールズスパニエルの歴史まとめ

中世イングランドの王室で鼻の高いグレディン・スパニエルという愛玩犬種(現在は絶滅)がいました。

その中に、ピーラム・スパニエルもいたんですね。

ですから、中世のイギリス王室にかわいがられていたのは、正確に言うとグレンディン、もしくはピーラム・スパニエルです。
(この時点でキング・チャールズ・スパニエルと呼ばれていましたが、わかりにくくなるので
あえてピーラム・スパニエルと表現しています。)

このあと、ビクトリア王朝時代に興った流行によってピーラム・スパニエルからマズルの低い体も小型化された、現在のキング・チャールズ・スパニエルが誕生しています。

その後、キング・チャールズ・スパニエルから先祖返りをした個体を見つけては、それを元にして、現在のキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルになっています。

スパニエルは、その時の流行などに左右されて、その姿を変えられていたともいえますね。

ちなみに、「キャバリア」とは騎士という意味だそうです。

「キャバリア」には騎士道精神の持ち主、特に女性への礼を尽くす男性という意味がある。Wikipediaより

なんとも紳士なワンコさん。

愛くるしい顔ですが、優しく愛情深く、見知らぬ人や犬に対しても社交的という性格あたりに「キャバリア」の意味が現れているのかもしれません。

1 COMMENT

yabuki1

差出人: 佐藤
題名: キャバリアの項目の内容について

メッセージ本文:
キャバリアの項目に、チャールズ王に可愛がられたキングチャールズスパニエルの変種と書かれていますが、ちょっと違いますよね。
王様に可愛いがられたのは、今のキャバリアと同じ鼻の長さの犬です。その後、鼻の短いキングチャールズスパニエルが主流となって、さらにその後、元の王様に可愛がられた姿の今のキャバリアが人気が出てきたんだと思いますが。

まるで、キングチャールズスパニエルの容姿の犬がチャールズ王に可愛がられたように思えるので訂正してください

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