この記事は「興奮しやすい愛犬をいい子にした実例!その方法とは?」と「愛犬の興奮をおさえるには?具体例と対処法!」の2つを再編集し、さらに情報を加えさせていただいた記事になっております。
犬の興奮を素早く落ち着かせるために知っておきたいポイント
愛犬が興奮してしまって大変(TдT)
特に元気すぎるワンちゃんだと、しょっちゅう興奮しているかもしれません。
そこで今回は、愛犬の興奮を少しでも抑える方法をご紹介します。
愛犬を聞き分けのいい子にした実例とほめ方や叱り方、「こんな時は?」といった具体例とその方法などをご紹介していきます。
難しいテクニックというわけではありません。
こんな簡単な方法で、興奮しにくいワンちゃんにできるんですね(゜o゜;
方法をご紹介する前に、興奮している時の犬の状態を理解しておくと、興奮した犬を見ても落ち着いて対処できますのでご覧ください。
興奮している時の犬の状態
まず、興奮している時の犬の脳の動きを見てみたいと思います。
犬の脳には、
- 物事を判断する判断脳
- 感情などをつかさどる感情脳
があります。
犬は、興奮したりパニックになるとあなたの声にうまく反応しなくなると思います。
反応しなくなるというより、反応できなくなるんですね。
というのは、強い興奮や恐怖の状態になると、感情脳にすべてを支配されて、判断脳が機能できなくなってしまうんです。
これは人間でも同様で、怖がりの人がお化け屋敷に入って、驚いた時などを思い出してもらえればお分かりいただけると思います。
犬も興奮してしまうと、自分の気持ちで感情がいっぱいになるので、あなたの声が届かないということになっています。
これは、元気すぎるワンちゃんとか興奮しやすいワンちゃんだけでなく、すべての犬に対して言えることです。
興奮したりパニックになった時は、何も聞こえなくなると思っていたほうがいいです。
後ほど、興奮しないようにするにはどうしたら良いか?というところを、よくある興奮しがちなシチュエーションを見ながら対処法をご紹介しますが…
すぐに興奮しない落ち着きのある犬にするには、飼い主さんの育て方というのが非常に重要になります。
言葉のかけ方や普段の生活での過ごし方などを飼い主さんが心がけてもらうことでガラッと変わってくるんですね。
「興奮したから対処する」「また興奮したから対処する」という対処法を行っていても、愛犬を興奮しない落ち着きのある犬に変えてあげることは難しいです。
普段の生活から、すぐに興奮しない犬にするにはどうしたらよいのかをご紹介していきたいと思います。
犬を興奮させない褒め方叱り方
飼い主さんの方は何気なく褒めたり叱ったりしているかもしれませんが、犬の方にとっては飼い主さんの褒めてもらうことも飼い主さんに叱られることも、非常に大きな事柄です。
犬の気持ちが大きく揺らぎますから、「興奮」に非常に結びつきやすいことです。
一日に何回も褒めることはされていると思いますし、ダメ!という注意も叱ることと考えたら、やはり一日に何回も叱っている状況かもしれません。
日本のことわざには「塵も積もれば山となる」とありますが、褒めるも叱るも一日に何回もあることなので、けっこうな速さで山となっていると思ってもらって間違いありません。
犬にとっては重要事項の「褒める」と「叱る」時に、これからご紹介する興奮させないための注意点を試してみてください。
犬を興奮させない褒め方
愛犬がいいことをした時はもちろんほめてあげると思います。
ほめるのはとてもいいことなんですが、興奮しやすいワンちゃんの場合、上手に褒めてあげないと嬉しさ爆発で大喜びしてしまうことがあるんですね。
そうすると興奮のスイッチがオンになりますからほめてあげたことが暴走につながる可能性があります。
ですから、飼い主さんは愛犬の褒め方には注意が必要で、特に興奮しやすい犬の場合は意識して褒めることが大切になってきます。
普段、ほめてあげる時はゆったりと褒めることを意識してみてください。
確かに、犬にわかるように大げさにオーバーアクションで褒めるというのは大切なんですが、これはしつけ真っ最中の子犬に対してです。
子犬のしつけは、ほとんどのしつけが生後1年くらいには終わっていることが望ましい状態です。
子犬の興奮についてお悩みの場合は、教えておきたいしつけとも関係してくるので、下の記事をご参考にしていただいたほうがお分かりいただけると思います。
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しつけがある程度終わった子犬や成犬について、興奮させない褒め方ですが、ゆっくりと背中をなでおろしながら、「いい子だね」「グッド!」など落ち着いた口調で声をかけます。
なるべく大きなストロークでゆっくりとなでおろす感じでなでると、犬も呼吸が安定するので興奮しにくくなります。
小型犬だと背中が小さいのですぐに撫で終わってしまうため、どうしても早い感覚でなでなでをしてしまうと思います。
できるだけ、愛犬の様子を観察しながら、どのように呼吸をしているかに意識をして撫でてあげると、呼吸を安定させてあげやすいです。
愛犬を興奮させないようほめるには、あなたがゆったりした気持ちで落ち着いて言葉をかけることが重要です。
犬がわかるような褒め方をする必要がある時もありますから、メリハリをつけて褒めるように心がけてください。
犬を興奮させない叱り方
目の前で(現行犯)いけないことをしていたら「ダメ!」と言ってやめさせますよね?
この時も、あなたは毅然としてゆったりと叱るように注意してください。
ポイントはなるべく低く大きな声をだすことです。
この時、絶対にやってはいけないのは、あなたが派手なリアクションをすることです。
あなたの派手な動きは愛犬を興奮させるんですね(´・ω・`)
ですから、高い声で「キャー!やめて~!」と慌てて飛んできて取り上げようとするなんてしたら、愛犬をますます興奮させてしまいます。
愛犬を叱る時は、冷たい表情で低くドスの利いた声で短く叱るようにしてください。
ちゃんと言うことを聞いてやめたら、満面の笑顔で先ほどの褒め方をしていただけると、興奮に繋がりにくいです。
ここで一つ注意があるんですが、愛犬を叱る時に愛犬の名前を呼ばないでください。
逆にほめる時は愛犬の名前を言ってからほめてあげるといいです。
こうすると、愛犬が名前に対し、とてもよいイメージを持てるようになるので名前を呼んだ時にすぐ反応します。
叱るときに名前を呼ぶと、普段も名前を呼んでもこなくなったり無視する原因になりますから要注意です(^_^;)
犬が興奮しない生活のポイント~オンオフの切り替え
すぐに興奮してしまう犬には、普段の生活でオンとオフの切り替えをしっかりしてあげましょう。
オンではお外でしっかり運動をさせ、オフではリラックスさせるということです。
それではそれぞれ見ていきますねo(`・ω・´)o
オン~犬とお外で遊ぼう~
犬は運動することが大好きな子が多いです。
お外は苦手な犬でも、おうちの中で飼い主さんと遊ぶのは好きなもの。
基本的に毎日たっぷり運動させると、犬の運動欲求と愛情欲求が満たせますから、比較的いい子でいてくれます。
特に豊富な運動量が必要な犬種や運動が大好きな犬の場合は、愛犬がしっかり走れる場所を
見つけてあげましょう。
とはいえ、ドッグラン以外の場所ではノーリードにすることは禁止されています。
週一回はドッグランで走らせてあげたり、ロングリードを使って走らせる工夫をしてみてください。
「走らせるんなら、私が自転車で散歩の最中に走らせればいいんじゃない?」
という考え方もありますが、自転車での伴走は急に引っ張られた時に犬をコントロールすることが難しいです。
特に大型犬やパワーのある中型犬などは危険ですのであまりお勧めできません。
ロングリードを使うときも、周りに子供や散歩をしている人がいないとか、他の人の迷惑にならないなど、場所はしっかり吟味して走らせてあげてください。
この時、愛犬をコントロールできるように「オイデ」など、呼び戻しはできるようしっかりしつけておいてください。
あくまで、愛犬が必要とする量が大切ですから、運動させすぎるということにも気をつけて、必要な運動量を探してみてください。
オフ~リラックスさせよう~
愛犬を落ち着かせる方法を探してください。
その方法をマスターしていれば、無駄な興奮が防げます。
この落ち着かせる方法のポイントですが、愛犬の呼吸を観察してみましょう。
自宅でくつろいでいる時間などにオスワリやフセをさせて、胸元をなでおろしてみたり、背中を大きくなでてみたりして呼吸の変化を観察します。
ゆっくりから少し早くする、弱くと強くを交互にするなどの変化をつけてみるのもいいです。
呼吸の変化が見えてくると、愛犬がリラックスして気持ちよさそうな時の呼吸の仕方がわかりますから、その落ち着かせ方をマスターすればいいだけです。
フセをさせるときもリラックスしたフセをさせてみましょう。
というのも、犬のフセは
- すぐに立ち上がれる体勢のスフィンクスタイプのフセ
- 腰を寝かした状態の長時間待機できるリラックスタイプのフセ
の2種類があります。
お家でくつろいでいる時は、リラックスタイプのフセをさせて、ゆっくりなでてみてください。
また、クレートトレーニングはできていらっしゃいますか?
ハウスでもクレートでもよいですが、犬が落ち着ける狭くて小さな空間を用意しておいてあげることは、興奮しやすい犬の場合は必須です。
ハウスやクレートに入るとリラックスタイプのフセになって落ち着けるという状態にさせてあげておくと、余計なストレスを受けさせることもありません。
元気すぎるタイプやすぐ興奮するタイプは、このように、オンとオフをしっかりさせると驚くほど落ち着いた子になる可能性が大です。
今まで興奮させないための注意点などをご紹介してきましたが、飼い主さんのご相談をお聞きしてきた中で、興奮しやすいシチュエーションというのがいくつかありました。
- 大好きなおもちゃで遊んでいる時
- ドッグランに来た時
- 夜に寝なきゃいけない時
の3つが特に多かったので、対処法と合わせてご紹介していきます。
興奮しやすいシチュエーションと対処法
大好きなおもちゃで遊んでいる時
あなたとしては、せっかく新しく買ったばかりのおもちゃを壊されてはちょっと面白くないかもしれません。
しかし!これは犬としたらとても優秀犬ということなんです♪
というのも、おもちゃを噛んだり振り回したりするのは、犬の狩猟本能をかき立てている遊びだからです。
この場合、おもちゃは獲物ということですね(^^)
野生であれば、しっかり獲物をゲットして力強く生き抜いていけるタイプですし、猟犬としてなら、ご主人の猟の手伝いをしっかりできるタイプということです。
ですから、おもちゃを壊したからといって愛犬を叱ってはいけません(乂・д・´)
ワンちゃんとしても、なんで叱られるのかわかりませんし、不満ですし、ストレスです。
壊されても、愛犬が危なくない安全なおもちゃを選んであげて、危険がなければ大目に見てあげましょう。
ドッグランに来た時
元気すぎるワンちゃんにとって、自由にノーリードで走り回ることができるドッグランは、とても嬉しい場所です。
うれしくってテンション上がりまくりです(笑)
そんなドッグランだから、「さぁ遊んどいで~!」なんてすぐにリードを離してしまうのは
絶対に厳禁です!(乂・д・´)
嫌がっている他の犬を追いかけまわしたり、自分勝手に突進していくなど犬のルールもドッグランのルールも無視するような行動になってしまいます。
ここは、ドッグランの中に入っても暫くの間はリードを付けたまま、ほかの犬にあいさつをさせたり、ドッグランを一緒に何周かしてみたり、リードを長めにして少し遊んでみて愛犬が興奮していない状況だと判断できてからリードを外すようにしましょう。
夜に寝なきゃいけない時
わたしたちがベッドに入り、電気を消したら愛犬もおとなしく寝なければいけません。
でも、なかなか眠らないで部屋の中を走り回ったりはしゃいでいたり・・・なかなか眠ってくれない(T_T)
こんな時は、昼間の食事や運動を見直す必要があるかもしれません。
運動量自体が足りていないため、元気があまってしまっている可能性が考えられます。
その犬の必要としている運動量をしっかり満たしてあげていないと、犬はストレスを感じてしまうので、夜もなかなか寝付けません。
睡眠不足になっていると、問題行動を起こす原因となる心の病気にもなりやすいです。
運動量が足りているかを確認するには、運動から帰ってきたあとの愛犬の様子を観察してみましょう。
満足げな様子なら良いですが、落ち着きがなくソワソワ歩き回っていたら運動が足らないサインです。
特に興奮しやすく元気いっぱいなタイプなら、しっかり運動をさせてあげることでだいぶ落ち着くはずです。
ちょっと見なおしてあげてみてくださいね(^^)
興奮しやすかった犬の体験談
とても興奮しやすい愛犬だったのに、これをしてからいい子になったというエピソードをご紹介します。
いつもいつもいたずらばかりのうちのワンコ。
スリッパの破壊は数知れず、パジャマの裾に噛み付いたり、家の中を走り回ったりと本当に落ち着きのない子でした。
もちろん、寝るときもなかなか寝ません(T_T)
リビングでボール投げを7~8回してあげても全く寝る気配もなく、こちらが疲れて「もうおしまい!」と遊びを終わらせても聞き分けがなく、「遊んで!!」とおねだりする始末。。。
それを無視しようものなら、吠え続けるという大変な子でした。
中型犬や大型犬なら、運動が大事というのはわかるんですが、うちのワンコは小型犬で、運動量も1日に30分くらいで足りるはずです。
そんな中、散歩中に会った愛犬仲間から「室内あそびじゃ運動足りないんじゃない?散歩でも歩くだけだから・・・」とアドバイスをもらいました。
そこで、しっかり走らせられるよう、10mのロングリードを購入して川原などでボール遊びを30回くらいしてみました。
するとその日は帰ってからもおとなしく、夜もぐっすり寝てくれました。
驚いたことに、次の日もとてもいい子です。
家の中で騒ぐこともなく、いたずらもしません!
「あ~運動不足が原因だったんだな」と反省しています。
犬の運動不足について
ご紹介したワンちゃんの犬種は、ミニチュア・ダックスフンドでした。
ミニチュアダックスといえば、必要な運動量を見ると、確かに1日30分を2回くらいの運動量で大丈夫な犬種です。
でも、もともと狩猟犬ですから運動することはとても大好きな子なんですね(^^)
もっとたくさん運動したいのにできない・・・
これは愛犬にとって大きなストレスになります。
このストレスが溜まることで、破壊行動が増えたり、興奮がおさまらなかったり、いたずらばかりするようになっているのかもしれません。
わたしたちと同じように、愛犬にとってもストレスが溜まると、心の病気になりやすくなってしまいます。
わたしたちの「いっぱい遊んだ」という感覚と、愛犬の「しっかり運動した」という感覚がズレていると、運動不足になり、ストレスが溜まって問題行動をおこすという負の連鎖が起きやすいということですね。
今回の記事でご紹介してきたように、興奮しやすいというのと運動不足というのはとてもつながりが深いものです。
もちろん、興奮してしまう理由というのはいくつかありますが、運動不足が原因の興奮はケースとしても多く、毎日お散歩させている飼い主さんの盲点ともなってしまうところです。
あなたの愛犬が
- 興奮しやすい
- 元気すぎる
- イタズラが多い
- 破壊活動が多い
このどれかに当てはまる場合は、散歩の時間や散歩の質、室内遊びなどを一度見直してみていただければと思います。
雨の日や、暑い日が続く時など、思うようにお散歩ができない日もあります。
これだけ「運動不足はよろしくない」ということをお話ししましたので、お散歩に行けない日などお困りになってしまうかもしれません。
確かに、毎日気持ちよくお散歩をすることが運動として望ましいことですが、色々な事情によってお散歩ができない時もあるでしょう。
そんな時はおうちでの「遊び時間」を充実していただければ問題ありません。
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お散歩に連れて行けば運動は十分とお考えになる飼い主さんも多いですが、おうち遊びも犬にとってはとても大切な時間です。
体の面での運動で考えれば、お散歩というのは直接的な運動量になるのですが、犬は頭を使った遊びも運動に入ります。
実は体の面の運動だけだと不十分で、頭を使った遊び(考える遊び)というのも、犬の本能や欲求を満たすという部分で考えるととても必要なことなんですね。
運動不足という運動欲求が満たされない状態は、犬が興奮をしやすいことに対して直接的な原因になりますが、他の欲求不満も興奮しやすいことに深く関係しています。
先ほどご紹介した記事を参考にしていただいて、おうち遊びの時間で愛情欲求や知的好奇心を満たすことも視野に入れていただくと、より興奮しやすい状態が改善されます。
最後に~犬を興奮させない方法
犬を興奮させない褒め方や叱り方、また興奮しやすい具体例やその対処法についてご紹介してきましたが、全く興奮しない犬というのはいません。
それに、一部にはどうしても個体の性格的にそもそもハイテンションでポジティブに考える犬というのもいます。
落ち着かせようとして飼い主さんは努力をしているのに、ちょっと声をかけただけで興奮してハイテンションになってしまう犬がいるのも事実です。
ただ、犬の成犬になってからの性格というのは、子犬の時の育て方(しつけ方や接し方)が、非常に非常に大きく影響しています。
もちろんドッグトレーナーなどのプロではなく犬を育てている場合、すべてを正解の状態で育てることは難しいことです。
しかし、飼い主さんの褒め方・叱り方・接し方などを少し意識して変えてあげるだけで、すぐに興奮していたのがびっくりするくらい落ち着くという話もよく聞きます。
興奮状態が長く続いてしまうと犬にとってはそれがうれしいことであってもあまりよくないです。
というのも、うれしい時の興奮でも、興奮した状態になると体がストレスに対抗するためのホルモン(コルチゾール)を分泌します。
コルチゾールは正しく分泌されている分にはよいホルモンですが、分泌し続けてしまうことでバランスを崩すとうつ病などのメンタル不全にもなってしまうものです。
犬の場合は、メンタル不全が「問題行動」となって現れるので、やはりできるだけ興奮状態は短くしたいですし、そもそも興奮しやすいのは直しておくに越したことはありません。
飼い主さんも愛犬も、一緒に過ごす幸せをより多く感じていただくためにも、できるだけ落ち着きのある生活を意識していただければと思います。